せりの駆け引き

市場とかでは「せり機」と呼ばれる装置を使ってせりを行う。せり機は中央に現在の値段を表示する盤があり、仲買人がそれぞれ手に応札スイッチを持っている。中央に表示されている価格で買う気があればスイッチを押す。すると価格が上昇する。別の者がその価格で買いたいと思えばまたスイッチを押す、さらに価格が上昇する。こうやって最後にスイッチを押した人が落札する。市場は商品の数も多いし時間も限られてるから、落札までのタイムリミットは2秒間となっている。つまり誰かがスイッチを押してから2秒間次のスイッチが押されなければ、そこでせりは終了である。
 間髪入れず次のスイッチを押すと買う気まんまんなのがバレて値段が吊り上げられてしまう。そのためワザと2秒ぎりぎりに押すこともあるんだそうな。ところがあまり待ちすぎると、応札の意思があるのにタイムアウトになってしまうこともある。開始早々誰かがスイッチを押し、他の者が次のスイッチを押すタイミングを図ってるうちに時間切れ終了となってしまうのを一発落ちというそうな。
 これはヤフオクと同じなのだが、開始価格を高くするとせりに勢いがなくて値段があまり上がらない。開始価格を低めにして応札者を増やし、せりに勢いをつけた方が結果的に落札価格が高くなることもあるんだそうな。